新型コロナウイルス陽性のリアル~私の場合~その1

2022年10月2日

新型コロナウイルスが流行しておよそ3年。これまで感染をなんとか免れてきた筆者ですが、ついにPCR検査で陽性判定が出てしまいました。ニュースでは重症化したり、診察してもらえないといったこと事象はよく取り上げられてますが、ほとんどの人が該当するであろう軽症の患者はどのような経過を辿るのでしょうか。自身の体験を踏まえて見ていきます。

写真:オミクロン株 出典:国立感染症研究所 

8月1日(0日目)、喉に違和感。

全国新規感染者が139,574人となった2022年8月1日、喉に違和感を感じる。エアコンで喉をやられたかとあまり気にも留めなかった。毎日の検温では、36.5℃。私の平熱(36℃)よりやや高いが平熱の範囲内。

今のオミクロン株は、ウイルスが肺まで到達せず喉にとどまりのどの痛みを伴うことが多く、熱も高熱に至らず37.5℃以下の方もかなり多いようです。なので、気にしない人は熱も測らず、風邪気味程度の自覚もなく活動される方も多いと思われます。

8月2日(1日目)、いきなり発熱。

8月2日、喉の違和感は痛みに変わる。熱は37℃と微熱。倦怠感などはなく、喉の痛み以外は体調はふつう。念のため、抗原検査キットを購入しようと近所の薬局を何軒か回るがどこも既に売り切れ状態。ただ、アマゾンや楽天を見てみると、まだ普通に入手は可能。保険代わりに抗原検査キットを購入する。夜になると、のどの痛みが強まり、唾を飲み込んでも痛くなる。またやや熱っぽいと、検温すると38.4℃。これはかなり感染した可能性が高いと、翌日は病院と行かざる得ないと思う。

抗原検査キットは第7波前は普通に薬局で販売していて入手は容易でしたが、第7波中の現在は完売で入手困難。但し、ネットでは入手できるので、慌てずネットでの購入を検討をお勧めします。但し価格は割高なのか適正なのか不明なので注意。(筆者は6個で3,580円(送料込)、まあ高いですね。)

8月3日(2日目)、発熱外来。病院でPCR検査を受ける。

翌朝、起床時に検温すると、熱は36.7℃と36℃台まで下がる。ただ、その後何度か検温すると36.5℃~37.5℃の間で体温が不安定。喉も痛く、咳も多少出る。予定通り病院で診察を受けようと決める。筆者が住む神奈川県のホームページには、新型コロナウイルス感染症対策ポータルがあり、こちらに発熱診療を実施している医療機関の一覧が載っている。

                                         

近所で以前診てもらったことのある開業医さんがリストに掲載されていたので、診察時間になると同時にそちら電話をかける。しかし、まったくつながらず、挙句、NTTのアナウンスで回線が混みあっている旨、しばらく経ってからかけなおせと流れる。こちらの病院は諦め、別のやや大きい病院へ電話をしてみる。こちらは病院の保留アナウンスが流れ、順番におつなぎしますとなり、数分待つとオペレーターにつながる。発熱外来を受診したい旨を伝えると、はじめ無症状、軽症の方は、受診を控えてまずセルフチェックしてほしいと言われる。筆者は重点観察対象者※に該当すると伝えると診察時間内に発熱外来に来院するように指示される。こちらの病院は特に予約や人数制限をかけていないようだ。来院すると発熱外来と思われる人が40名くらいだろうか。目視なので、正確にはわからない。結局、診察まで3時間くらい待ったので、それなりの人数がいたのだろう。診察前に問診票への記入と検温。この時も36.5℃。しばらくして診察室へ。医師は特段診察らしい診察もせず、問診票に記入した内容を、問診し、すぐPCR検査をしますとのこと。解熱剤はいるかとたずねられたが、高熱でもないので断った。診察自体は1分もかからず終了。一旦診察室の外へ出て待っているとPCR検査によばれる。検査は裏口から外へ出て駐車場の片隅に張ってあるテントの中で。テレビのニュースで見たのと同じ状況。看護師が鼻の中に棒を突っ込む、あまり気持ちのいいものではない、どちらかといえば、この手の検査は苦手。PCR検査自体は数分で終了。検査結果が出るまで3日間ほどかかると言われる。検査の結果までかかる時間は、地域や検査した機関によってまちまちのようだ。早いところだと即日結果が出るところもある。帰り際、県発行の新型コロナウイルス感染症療養のしおりを渡される。

感染爆発している現在、県は、医療体制を維持するため、無症状、軽症者は抗原検査キット等でセルフテストを行い、医療機関を受診せずに自主療養してほしいとしている。但し、※重点観察対象者(65歳以上の方、40歳から64歳まで重症化リスク因子がある方、2歳未満の方、妊娠している(妊娠の可能性がある)方)がセルフテストを行い、陽性が判明した場合は、必ず医療機関を受診する必要がありますので、間違えないようにご注意ください。

8月4日(3日目)療養のしおりを読む

8月4日朝、検温すると検温すると36.4℃。喉の痛みはだいぶひいた。前日、病院で渡された「療養のしおり」を読むと、検査を受けたすべての人が「療養のための質問票」に回答することになっている。(本当は検査を受けた当日中に回答しなければいけなかったらしい)もしも陽性だった場合に迅速に療養支援を開始するためだそうだ。QRコードを読み取って、連絡先などの基本情報や医療情報を事前に入力する。このしおりには、受診から療養終了までの流れや、

宿泊療養の仕方などが20pくらいにまとまっている。筆者は、妻と子供2人の4人家族だが、もしも陽性の場合、家族は濃厚接触者となる。用心のため、体調に異変があった1日から家庭内でもマスクの着用をし、寝室を別にし、食事は時間をずらして一緒にとらないようにするなど、感染対策を講じる。ただ、やはり家庭内での感染対策は限界があることを実感する。症状の方は、一瞬だけ熱は出たもののあとはほぼ平熱、よく聞く味覚障害や嗅覚障害も認められず、倦怠感などもない。やはりこれは陰性かもしれない、ただの疲れか風邪かもと淡い期待を寄せたのだが。。。

8月5日(4日目)、PCR検査の結果が出る。

8月5日、検温するも36.1℃と平熱。喉の痛みはなく、やや痰がからむような喉の違和感が残る。昼頃、病院からPCR検査の結果の連絡が来る。看護師さんの淡々とした事務的な声は、「陽性」と伝えた。しかも結果まで3日間かかると言っていたのが一日早いし。看護師さんは、手元にある療養のしおりをよく読んで療養に入ってくださいと言われる。検査結果が陽性だった場合、スマートフォンとLINEを使用した「神奈川県療養サポート」へ登録、こちらで健康観察を行う。(スマホがない場合は、一日一回電話による定期確認を行う。その連絡も取れない場合は、保健所が直接訪問する場合もあるらしい。)但し、重点観察対象者には別途、保健所から連絡が来て、状況確認の上、自宅療養か宿泊療養を調整するらしい。

まずは、「神奈川県療養サポート」へ登録。また氏名や連絡先、生年月日などの基本情報を登録する。

以降はこのLINEを使ってAIが毎朝、健康状態を聞いてきて、回答する形式で健康観察がされる。とはいえ、聞いてくるのは決まりきった内容。「息が苦しいですか?」「現在の体温」「パルスオキシメーターはありますか」(あれば、酸素飽和度)の3点を回答する。。重点観察対象者の筆者にもとへは、保健所から連絡が入るはずだが、結局この日は特に連絡は無し。第6波の時は、保健所から連絡が来ないまま療養期間が終わったなんて話も聞いたので、筆者も放置状態になるのか、はたまた軽症扱いなのか。

8月6日(5日目)、保健所より連絡が入る。

8月6日、朝検温すると36.1℃。相変わらず痰が絡むよう感じは残る。ニュースによると、今のオミクロン株は、だいたい4日間くらいで回復するらしい。とすれば、すでに発症から5日間経過していて、平熱の筆者はもうすでに治っているのではないかと思ってしまう。そんなところに保健所から連絡が入る。どうやら、忘れられていたわけではないようだ。電話でも氏名や連絡先の確認、食事などの調達は問題ないかなどを聞かれ、「神奈川県療養サポート」へ登録を指示される。重点観察対象者については特に言及もなく、宿泊療養か自宅療養かの調整もなく、はなから自宅療養前提だった。まあ症状としては軽症、実質無症状のようなものだからだろうか。特に質問もしなかった。ただ、パルスオキシメーターの有無を聞かれたので、持っていないと答えたら、手配すると言われた。療養期間については、発症日から11日目が解除ということで、丁度8/1に発症→11日目が解除と言われる。すでに自宅療養期間の半分が経過していて、症状らしい症状もなくこれから本格的?療養に入るというのもなんだかピンとこない。家族や濃厚接触者についての言及もとりたててははなかった。

療養期間について、症状が現れた日を0日目とし、10日目までが療養期間となり、症状が軽快して72時間経過した場合、11日目が出勤・登校等可能予定日となります。無症状の場合は、検査を行った日を0日目とし、7日目までが療養期間となり、8日目が出勤・登校等可能予定日となります。

8月7日(6日目)、パルスオキシメーターが届く。

8月7日、体温36.4℃、動脈血酸素飽和度(spO2)99。痰が絡むような喉の不調がしつこい。パルスオキシメーターが午前中に届く。素早い対応。早速測定してみる。別段特殊なところはなく、指を機器に入れるとspO2値と脈拍数が表示される。動脈血酸素飽和度は、血液中にある酸素の量。酸素“満タン”になっていれば、数値は99%、正常値は96%~99%。95%以下の場合は、要注意。90%以下になる場合は、なんらかの要因で呼吸不全が生じている可能性があるため、適切な処置が必要とする。それにしてもつい此間まではこんな計器を使って数値を測ることなど想像もしていなかったのに。まさかこんな時代が来るとは。

 

spO2の数値は正常。呼吸不全は自覚症状に乏しいと言われるので、とりあえず正常値が確認できて呼吸不全の兆候がみられなかったのは、一安心。

新型コロナウイルス陽性のリアル~私の場合~その2に続く